子供の睡眠負債

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子供の睡眠負債

子供の「睡眠負債」

子供の睡眠負債の実態

睡眠に悩む子ども達のSOS

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「朝、布団からなかなか出られない」
「最近、成績が落ちてきた」
「ささいなことで暴力を振るう」

こうした子どもたちの異変は、慢性的な睡眠不足が要因になっているケースがあるという。わずかな睡眠不足が積み重なり、さまざまな病気のリスクが高まる状態は「睡眠負債」とも呼ばれる。
この睡眠負債が背景にあるのではないかというのだ。

また最近では『頭痛』や『腹痛』『肩こり』などの症状を訴え、子供が病院を尋ねるケースが多くなっている。

実際に通院していた小学生の場合は朝、身体がだるく、布団から起き上がることができなくなったという。学校へはほとんど通えていない。寝起きする時間は日によってバラバラで、昼過ぎまで眠り、夕方から覚醒して活動する日も多い。
睡眠のリズムの乱れで毎日、1時間ずつ睡眠サイクルがずれていく「非24時間型 睡眠覚醒症候群(睡眠障害)」と診断された。

ではなぜこのような複雑な睡眠サイクルになってしまったのか。
ネット動画やゲームに夢中になり、夜ふかしを続けたことが原因だった。
小学校入学前から、寝るのは夜12時を回っていた。次第に身体のだるさや頭や肩の痛みを感じるようになり、ある日突然、朝起きられなくなったという。

睡眠リズムの乱れから不登校になるなど睡眠に悩む子どもらが、年間4000人近くに登ると言われている。
多くの子どもに共通するのは、幼少期からのわずかな睡眠不足が、じわじわと積み上がっていき、親や本人が気づかないうちに身体や心に不調をもたらしている状況だ。

この「まるで借金(負債)のように蓄積した睡眠不足」は睡眠研究の分野で「睡眠負債」と呼ばれ、近年注目されている。

睡眠負債が引き起こす症状

脳や身体の基盤が出来上がる乳幼児期の睡眠の重要性を指摘する。

ここで睡眠が足りていないと、成長・発達に必要なホルモンが十分に分泌されず、脳や身体の成育が阻害されてしまうという。

医師は「恐ろしいのは、乳幼児期の睡眠不足により、睡眠のリズムを司る『体内時計』が混乱することです。そうなると、一生涯にわたり、何時に寝て何時に起きるなどの睡眠パターンが整わない恐れがある」「慢性的な睡眠不足が続くと、体内時計の混乱や脳機能の低下から「小児慢性疲労症候群」を発症する。」という。

頭痛・腹痛、イライラなどの自律神経系の症状が出始め、記憶力や判断力、やる気が低下し、強い倦怠感に支配されるのだ。勉強に集中できず、当然、成績は低下する。まるでお年寄りの認知症と似た状態が脳の中で引き起こされてしまう。

睡眠負債は大人でも影響を自覚しにくいことが指摘されている。
子ども自身が自分の身体の微細な変化や不調を自覚して伝えることは難しく、親も気づきにくい。その間にもじわじわと負債が蓄積され、気づいたときには重症化しているケースがあるという。

園帽

真面目な子ほど追い込まれる

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小中学生100人を対象に、睡眠障害になった背景を調査したところ、半数以上の要因が「部活動」や「塾」だった。年々、部活動や塾が早朝・深夜におよぶようになり、真面目に打ち込む子どもほど睡眠障害に陥る環境が加速している。

睡眠障害と診断される原因は様々だが、部活や塾を優先するため徐々に睡眠時間を減らしていったことだと指摘される子供は少なくない。

実際に通院していた子は小学校高学年の時から慢性的な睡眠不足だったという。
夜11時に寝て、起きるのは朝7時過ぎ。それが中学に入るとさらに削られていく。塾通いが始まり、寝るのは夜12時に。一方で、起床は部活動の朝練のために朝6時に早まった。小学校の時に比べ、1日2時間も睡眠時間を削っていたのだ。

治療内容としては、目覚めのホルモンの分泌を促す「高照度光療法」や規則正しく運動や食事をすることで正しい睡眠リズムを取り戻す治療を続け、それから2年、学校生活を送れるまでに回復。

しかし、今でも何かのタイミングで元の生活に戻るかもしれないという、睡眠負債の恐怖におびえながら過ごしている。

睡眠負債に陥りがちな3つのタイミング

小1ギャップ

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まずは保育園・幼稚園から小学校へ入学する段階で生じる環境の変化「小1ギャップ」。
これまで自分のペースで寝起きをしていた子どもが、朝は7時に起きて登校しなければならなくなる。ここで、30分~1時間ほど合計睡眠時間が短くなる子どもが現れる。

この睡眠リズムのズレが修正できないと、ホルモンバランスが乱れ、起床時に機嫌が悪い、朝食を食べない、腹痛や頭痛を訴えるなどの兆候が現れるが、多くの子どもはささいな症状が見過ごされ、睡眠負債が蓄積したまま過ごしてしまう。

小5プロブレム

次に「小5プロブレム」だ。
習い事や、中学受験に備えて学習塾に通う子どもが急増し、睡眠時間が削られる。しかし、ここでもまだ何とか乗り切ってしまう子どもが多いのが現実だという。

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中1ギャップ

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医療機関を受診する子どもが最も多くなるのが、中学校入学のタイミング「中1ギャップ」だ。
中学入学を機に部活動を始める子どもが増える。朝練をする部活も多く、起床は朝6時に。放課後の部活動の後に塾や習い事に通う子どもも増え、睡眠時間は小学生の時よりさらに1~2時間短くなる。ここでいよいよ睡眠負債に持ちこたえられず、慢性的な疲労感を訴える子どもが現れるという。

気持ちの上では、部活や勉強に打ち込みたいが、身体がだるくてやる気が起きない。授業も集中ができない。
朝の必要な時間に体温が上がらないため布団から出られず、そのまま不登校になってしまう。現に、文部科学省の平成26年度の調査では不登校になった子どもの3人に1人は「不登校のきっかけ」を「生活リズムの乱れ」と回答している。

この3つのタイミングに関しては徹底して、生活リズムを崩さないことを意識する必要がある。

その上で乳幼児期の過ごし方が特に重要である。
この時期に、夜7時~朝7時の夜間に合計10時間寝るようにする。そして朝は必ず7時に起きる習慣を予め付けておけば「小1ギャップ」を回避することができる。小学生になってからもなるべく合計9~10時間は睡眠をとることが望ましい。夜9時までには寝られるよう、習い事などを親が調整することが大切だ。

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